パリのノートルダム大聖堂が焼失したニュースをみてから私の心はずっと落ち着きませんでした。
２０１８年１月、フランスに拠点を置く日本観光局の方から個展の要請を頂き、初めてフランスで個展を行いました。パリについてまず観光に向かったのがノートルダム大聖堂で、荘厳で厳粛な教会でありながらとても地元的で人々の生活に根付いた空気があり、どこか温かみある雰囲気が大変予想外でした。
日本に住む私にとって、宗教とはカルト宗教を指すことが多く、カルト宗教による不幸な事件を目の当たりにしながら幼少期を過ごしてきたので、長らく宗教に対する疑念が拭えなかったのですが、実際に教会に足を踏み入れることで信仰と歴史風俗の密接な関係を理解することが出来、ノートルダム大聖堂が今までどれほど地元の人達に愛され心の拠り所となっていたのか想像することが出来ました。
そこで今回、長年人々の救世主であったノートルダム大聖堂に感謝と哀悼の意を込めて個展のテーマに選びました。
丸シールだけで構成された新作は全てノートルダム大聖堂内にあったステンドグラスをモチーフにしています。
近めでは丸シールにしか見えない本作は、距離をとってみることで次第に聖書の登場人物が現れてきます。その瞬間私は敬虔な気持ちになり、ノートルダムへの感謝と慈愛を感じるのです。
詳細
大村雪乃 個展
「For Notre-Dame」
2019/6/21~2019/7/5
10:00～20:00
場所：WRAPPLE wrapping and D.I.Y. +cafe
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町12-17
プロトビル1F.2F
03-5428-8284
▼ワークショップ▼
6月27日（木）11:00～13:00
6月28日（金）11:00～13:00
6月29日（土）11:00～13:00